あまり多趣味な方ではないのですが... 私の趣味の一つに『釣り』があります。独身時代は多い時で年間100日以上釣りに出掛けるほどハマっていたのですが、家庭を持ってからはなかなか釣りに行く機会もなく道具だけが増え、コレクターと化していました。
しかし、長男の『釣りに行きたい!』の一言で冷めかけていた釣り熱に火がつき、数年ぶりに長男と二人で釣りに出掛けることになり、どこで何釣りをしようか迷った挙句、1匹は必ず釣りたい願望と安全面を考慮し、足場の良い管理釣り場に行くことにしました。
キャストの仕方やルアーの動かし方など一通り息子に教え、久しぶりの釣行にワクワクしながら早速釣りを開始しましたが… すぐにヒット!するほど釣りは甘くなく、投げては巻き投げては巻きを繰り返し、ルアーを替え、ポイントを替え、気温水温から魚が居そうな水層を想像しキャストを続けましたが、二人ともアタリもなく時間だけが過ぎていき… そんな時、釣りを続けながら息子が中学校生活のことや部活のこと、仲の良い友達の話や将来なりたい職業など話し始めました。魚が釣れないおかげで、普段聞けないような話が聞けたことに嬉しく思ったり、こんな事まで考えるようになったのかと驚いたり、大人になったなぁと感心したり、とても貴重な時間を過ごすことが出来ました。
本当は大物を釣り上げ、父親の威厳を見せつけたいところでしたが、結局二人とも一匹も釣れず… 本来なら悔しい思いで帰路につくところでしたが、今回は息子のおかげで『釣れない釣りもいいなぁ』と、一匹も釣れなかったのに何か嬉しい気持ちで帰ることが出来ました。
(by T.M)