これまでも、相続税の申告が見込まれる者に対して「相続税の申告案内」が送付されてきましたが、一部変更がされていますので、お知らせします。
Q1.「相続税の申告案内」の対象者はどのように選ばれるのでしょうか。
被相続人(亡くなった方)の過去の所得税の申告事績、保有見込財産の価額等から、対象者が選ばれています。過去の事例では、福島県内の特殊事情である、東電の賠償金の支払状況も考慮されている印象を受けます。
平成25・26年の福島県の相続税の課税割合は約2%(50人に1人の割合)ですので、相続税の改正で対象者が増えたとしても、亡くなった方の3~4%に送付されるものと考えられます。
Q2.「相続税の申告案内」対象者への送付書類はどのようなものですか。
送付書類は ①「相続税の申告等についてのご案内」 ②相続税についてのお尋ね(相続人や保有財産を記載し、相続税の申告の可否を判定するチェック表)③相続税のあらまし ④相続税の申告のためのチェックシート ⑤事前予約チラシ ⑥相続税申告書マイナンバー記載チラシ となります。
これまでは、「相続税の申告書」用紙や「相続税の申告のしかた」の冊子が、送付されてきましたが、これは取りやめられています。相続税の改正に伴って納税義務者が増えてきている為です。申告書の用紙は国税庁のHPから取得できます。
Q3. 書類はいつ送付されて来るのですか。
相続税の申告期限の4か月前を目途に送付されています。
例えば、相続開始日が1月20日なら、申告期限は10か月後の11月21日となります。この4ヶ月前の7月に案内が届くことになります。
Q4. 書類が届かなければ、申告書の提出義務はないのですか。
申告案内対象事案の抽出基準は明らかではなく、案内の有無で申告義務の有無が判定されている訳ではありません。書類が届いた場合は、当局が申告義務があると判断していると考えられます。また、届かない場合でも基礎控除額を超えて申告義務がある場合が想定されます。ご心配の際は、ご相談ください。
Q5.「相続税についてのお尋ね」は提出義務がありますか。
お尋ねの書類は、納税者の協力のもとに行なわれる「行政指導」によるもので、提出の義務はありません。ただし、当局では、相続税の課税が生じるものと考えて送付していますので、そもそも提出がないと、課税の有無の判定ができないことになります。ゆえに、提出しなければ、再度の提出依頼が来るものと想定されます。
(文責 税理士 大和田利明)
今頃から年末までの時期に、必ずと言っていいほどパート収入に関する税負担の問い合わせが増えます。
◇配偶者控除(配偶者特別控除)と所得税・住民税の税負担を福島市の場合で見てみると、
〇夫の立場から見ると、妻の給料が103万円以下であれば、配偶者控除の対象となり影 響ありません。103万円超~141万円未満の範囲は、配偶者特別控除の対象となって段階的に控除額が減っていきます。141万円超は控除がありません。
〇妻の立場からでは、給与等が96.5万円超で住民税が課税され、103万円超で所得税も課税されます。尚、130万円以上になると勤務先の社会保険か居住先の国民健康保険・国民年金に加入し、保険料の負担が出てきます。(※特定適用事業所は106万円以上)
◇世帯の手取り金額で比較すると社会保険料の負担時に一時的に手取りが減少しています。
※『106万円を超えると社会保険料発生』とは、短時間労働者に対する社会保険の適用拡大に伴い、以下の5項目をすべて満たすとパートタイマーでも社会保険に加入することになる為です。
① 週の所定労働時間が20時間以上であること
② 雇用期間が1年以上見込まれること
③ 賃金の月額が8.8万円以上であること
④ 学生でないこと
⑤ 常時501人以上の企業(特定適用事業所)に勤めていること